奥田昌子『欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」』 第1部のノート

講談社ブルーバックス B1997

奥田昌子

欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」

科学的事実が教える正しいがん・生活習慣予防

 

●はじめに

以下の健康法は欧米人には有効だが、日本人には効果が期待できないもの

 

・牛乳を飲んで骨を強くしたい

・筋トレして筋肉をつけて基礎代謝を上げるたい

・糖尿病予防やダイエットのため糖質を控えてる

 

2003年にヒトの全遺伝子情報が解読された。

そして、2016年に日本人の標準的な遺伝子配列が明らかになった。

 

第1部

 

第1章 欧米人と日本人は体質が違う

かつて生来の遺伝情報は死ぬまで変わらないとされていた。

しかし、そうではないことが分かった。

 

遺伝子変異…生まれ持った遺伝子が傷ついて作用が変わりうる

エピジェネティクス…環境要因により、遺伝子の作用が強まったり弱まったりする

この2つはいつでも変わりうるし、子に遺伝もしうる。

 

健康な日本人の約千人の全遺伝子を解析したところ、発見された変異は約2100万ヶ所だった。対して、これまで白人の遺伝子解析で見つかっていたものは1100万ヶ所であった。だから、白人用の健康法が日本人には向いてないこともありうる。

 

第2部 日本人、こんな健康法は意味がない

 

1.筋肥大による基礎代謝量増加は減量効率とはあまり関係がない(脂肪が増えても基礎代謝量は増す)

日本人は赤筋(遅筋)の割合が多い、赤筋は鍛えても太くならない(筋肉量が増さない)。

また、筋肉1kgごとの基礎代謝量は1日20kcalであり、脂肪組織では5kcalである。脂肪が落ちると、基礎代謝量は少し下がってしまう。

痩せるには、食う量を減らし、まめに動くしかない。

 

2.オレイン酸を摂るためにオリーブ油を使うのは的外れ

そもそも日本食とギリシャ食は心臓病が少ないので、欧米人はギリシャ食を真似しようというお話。日本人がギリシャ食を真似たら、おそらく油量が増えるので逆効果である。

 

3.カルシウム目的で牛乳を飲む必要性は乏しい

カルシウムを摂るのは骨粗鬆症を防ぐためだったが、日本では少ない病気である。また、骨粗鬆症の要因はカルシウム不足以外にもたくさんある。

 

4.赤ワインのポリェノールで健康にはならない

心臓病を予防する話なので、日本人には関係がない。どちらかというとアルコール摂取のマイナス面の方が大きそうだ。

 

5.ヨーグルトの是非

腸内細菌の研究はまだ進んでいない。日本人の腸内細菌にとって、ヨーグルトが有益なのか不明である。また、乳アレルギーについても同様。

 

6.しっかり食っても夏バテ対策にはならない

暑いと代謝が下がるので食が細くなるのは自然。肉を食うと体が暑くなるので、暑いときに食ったらどうなるかは説明不要である。

 

7.便秘について。食物繊維の減少と脂肪の増加

食物繊維の摂取量が減って便秘を誘発してあるのは事実だが、蛋白質と脂肪が消化に悪いのも事実。

 

8.カフェインについて

欧米、アフリカ、中国ではカフェインが体に合う割合が多い。日本はカフェインが合わないひとが多めである。